玄関にキーレスを後付けする方法や費用などを解説
玄関の鍵を開け閉めするのが面倒ではありませんか?
「鍵をカバンから出したくない」「手が塞がっていても開けられるようにしたい」などのご要望を叶えられるようにする『キーレス』について解説します。
キーレスを後付けするメリット・デメリットや選び方、費用など様々なことを解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
キーレスとは
キーレスとは、鍵(キー)をささなくてもロックを操作できる機能のことです。
ドアノブやリモコンに付いているボタンを押したり、暗証番号を入力したり、ICカードやスマホをかざしたりするだけで鍵を操作できます。
ここ十数年の車はほとんどがキーレスになっていますが、家の鍵はそこまでキーレスになっていません。ただ、安価で取り付けやすい製品が登場しているので、今後普及していくことが考えられます。
玄関にキーレスを後付けするメリット
玄関の鍵をキーレスにした場合、どのようなメリットがあるのか解説します。
メリットを享受したいと感じた方は、キーレスの後付けを前向きに検討しましょう。
キーレスなので鍵を持ち歩かなくてもよくなる
スマホやリモコンで解錠できるので、キーを持ち歩かなくてもよくなります。紛失して家に入れなくなるリスクを減らすことができるので、落とし物などをしやすい方におすすめです。
また、キーも持ち歩くとキーナンバーを見られて合鍵を作られてしまう可能性もあります。キーレスにすれば鍵を持ち歩かなくなるので、合鍵を不正に作られることはありません。
ただし、締め出しや故障などが起こった時のためにキーはなるべく持ち歩くか、信頼できる誰かに預けておいた方が良いです。
鍵を開けるのが楽になる
キーをカバンやポケットから取り出して、鍵穴にさして回すという面倒な動作が必要なくなるというメリットもあります。
ボタンを押したり、ドアに近づいたりするだけで解錠できるので、買い物に行った時や子どもを抱っこしている時でも使いやすいです。
合鍵共有などの機能を使える
製品によっては、アプリ上で合鍵の共有ができるものもあります。
例えば、友達が家に遊びに来る時に合鍵共有しておけば、不在時でも家の中に入ることが可能です。民泊であれば、暗証番号を共有したり、合鍵をアプリで渡したりすることでオーナーが現地へ行かなくても鍵を開けることができます。
玄関にキーレスを後付けするデメリット
反対に玄関にキーレスを後付けするデメリットを解説します。
デメリットの方が大きいと感じた方は、キーレスにしない方が良いです。
キーレス錠の電池を交換する必要がある
後付けできるキーレスの多くが電池で動いているため、半年~1年で電池が切れるので交換しなければならず、その分のコストがかかります。
電池交換をしないと、ロックを解除することができず、家に入れないという最悪の事態に見舞われてしまいます。
手間とコストが従来の鍵よりもかかるので、面倒だと感じる方にキーレスは向いていません。
突然キーレス錠が壊れる可能性がある
後付けできるキーレスの多くは電化製品です。そのため、機械の不具合で急に使えなくなるというデメリットもあります。
ロックの操作ができなくなるので、鍵が開かない・かからないといったトラブルに見舞われてしまいます。
ただ、従来の鍵でも急に回らなくなるなどのトラブルは発生しますので、キーレスだけが持つリスクではありません。
締め出される可能性がある
キーレス製品の多くにオートロック機能が搭載されています。もし、スマホなどを持たないまま外へ出てしまうと、締め出されてしまうというのがデメリットです。
ちょっとした外出や玄関での準備の際に、スマホなどを持ち歩かない方は締め出されやすいので、そのリスクを避けたい方はキーレスにしない方が良いでしょう。
玄関に後付けするキーレスの選び方
玄関にキーレスを後付けすることを決めた場合、どの製品を後付けするのかでお悩みになると思います。
そこで、どうやって製品を選べば良いかを解説しますので、この方法で検討してみてください。
キーレスの種類から選ぶ
キーレスの種類によって、どうやって開けるのかが異なります。スマホアプリで開けるのか、タッチで開けるのか、暗証番号で開けるのかなどです。
これからどういう家庭環境になっていくのかを考え、手が塞がっていても大丈夫な開け方にするのか、合鍵を共有できるようにするのかなどで選びましょう。
キーレスの取り付け方から選ぶ
製品によって、両面テープでサムターンに取り付けたり、新しく穴を開けて取り付けたりします。なので、どうやって取り付けたいのかによって製品を選びましょう。
賃貸住宅やマンション、ドアに傷を付けたくない方は両面テープで取り付けられるものを選ぶのが良いです。戸建てなら自由にキーレス製品を選ぶことができるので、製品のデザインやスペックから選ぶようにしましょう。
キーレス錠が取り付け可能か確認する
後付けしたい製品が決まっても、取り付けられなければ意味がありません。なので、ドアの寸法や鍵の型番、サムターンの形などを確認して、購入しようとしている製品が取り付けられるかどうか確認しましょう。
基本的に製品サイトに取り付け可能かどうかの記載があります。そこにどのような寸法なのか、対応しているサムターンの形はどれかなどありますので、あなたのドアと照らし合わせて確認しましょう。
玄関に後付けできるキーレスの種類
ここからは玄関に後付けできるキーレスの種類について解説します。
どうやって開けるのかを中心にご紹介しますので、気になる種類があれば検討してみてください。
暗証番号型のキーレス
製品本体にボタンやタッチパネルが付いており、そこへ暗証番号を入力するとロックが解除されるという仕組みのキーレスです。ドアの外側に後付けする製品のほとんどに搭載されています。
キーやスマホを持ち歩かなくても良いので、オートロックによる締め出しに遭うことはほとんどありません。
製品によっては、ワンタイムパスワードを発行できるものもあるので、正規の暗証番号をゲストに教えなくても、鍵を開けてもらうことができます。
ICカード型のキーレス
ICカードを製品本体にかざすことでロックを解除できるタイプです。登録や削除が簡単に行えるので、賃貸物件に付けておけば、鍵本体を交換しなくても鍵交換と同じ効果を得ることができます。
暗証番号で解除できるモードも搭載されていることが多いので、締め出されないようにすることも可能です。
ICカードで開ける場合は、ICカードを持ち歩かなければいけないので、荷物や手間が増えてしまうというデメリットもあります。
スマートキー型のキーレス
スマートキーを持った状態でドアノブのボタンを押すとロックが解除されるタイプです。リモコンにあるボタンを押したり、スマホの専用アプリを使ったりして開けることのできる製品もあります。
LIXILやYKK APなど住宅設備を扱う会社から販売されていることが多く、ドアと一体になっているため、建築時やドアのリフォーム時に取り付けることになります。
スマートロックのキーレス
スマホで解錠できるタイプです。サムターンに取り付けたり、穴を開けて取り付けたりするなど製品によって後付け方法が様々あります。
製品によって、合鍵共有や遠隔での操作、解錠履歴の確認などの機能も使用可能です。
アプリだけでなく、暗証番号やICカードなど様々な方法で解錠することのできる製品もあります。
リモコンタイプのキーレス
専用のリモコンのボタンを押すことで施錠・解錠ができるタイプです。スマートキーやスマートロックの付属として使われることもあれば、リモコンのみで施錠・解錠ができる製品もあります。
リモコン操作のみの製品だと、サムターンやドアの内側に後付けするものが多く、鍵穴をそのまま使うことができたり、外からの見た目を変えずに導入できたりすることが可能です。
玄関にキーレスを後付けする方法
玄関にキーレスを後付けする場合、どうやって取り付けるのかも選ぶ上で大切な要素の1つです。どのような後付け方法があるのか解説します。
両面テープでサムターンに後付けする
内側から鍵を操作するサムターンに鍵本体を両面テープで取り付けるタイプです。穴を開けないので賃貸住宅でも使用することができます。また、サムターンだけに取り付けるので、外からの見た目が変わることはありません。
サムターンの形状やドアのスペースによって後付けできないことがあります。また、粘着力低下による落下の危険性があり、鍵が開かなくなってしまうことも起こりえます。
鍵や穴を利用して後付けする
今付いている鍵や、鍵のあった穴を利用して後付けするタイプです。型やサイズが合えば、上から被せたり、交換したりして後付けができるので、新しく穴を開ける必要はありません。
ただ、外からの見た目は変わってしまうので、賃貸やマンションで使用する場合は、事前に管理会社などに許可を取ってからにしてください。
しっかりと固定されるので、落下による締め出しの心配はありません。
新しく穴を開けて後付けする
鍵やネジが入る部分に穴を開けて取り付けるタイプです。穴を開けるので、賃貸やマンションには向いていません。
このタイプのキーレス製品は機能が充実しており、後付けもしやすい寸法であるため、導入するにはもってこいだと思います。
落下などの心配がなく、引き戸でも後付けできるので、戸建ての玄関におすすめです。
ドアを交換する
ドアごと交換してキーレスを後付けする方法です。LIXILやYKK APなどのキーレスは後付けではなく、ドアと一体になっていることが多いので、ドアごと交換して導入する必要があります。
玄関ドアのリフォームを検討されている方がいらっしゃれば、ドアと一緒にキーレスの導入も検討しましょう。
玄関に後付けできるおすすめのキーレス
ここからはおすすめのキーレス製品をご紹介します。
製品の特長ごとにご紹介しますので、気になる箇所をご覧ください。
賃貸でも使えるキーレス
賃貸でも使えるおすすめのキーレスは『Qrio Lock』です。
ポケットにスマホが入っていれば、ドアに近づくだけで自動解錠してくれます。手が塞がっていても解錠できるので、買い物や子どもを抱っこしている時に便利です。
オートロック機能も搭載しており、扉が閉まってすぐにロックがかかりますし、ちょっとした外出用に一時停止することもできます。
合鍵の共有をアプリで行うことができますし、周辺機器を購入すれば、ICカードや暗証番号。リモコンキー、リモートでの操作が可能です。
開け方が豊富なキーレス
豊富な開け方が魅力のキーレスは『Flassa5D』です。
暗証番号、ICカード、スマホ、指紋認証、リモコン(別売り)で解錠することができます。ワンタイムパスワードの発行や合鍵共有、遠隔解錠(Wi-Fiブリッジ使用時)もできるので、不動産管理や民泊などでの使用もおすすめです。
ACアダプタで給電することもできるので、電池切れ時の締め出しを防ぐことができます。
電池を使わないキーレス
電池を使わずに導入できるおすすめのキーレスは『キーレックス4000』です。
暗証番号を入力して解錠するタイプのキーレスで、クイックナンバーチェンジ機能を使えば、ドアから外さなくても番号の変更ができます。
オートロック機能も付いていますが、空転モードにすればロックがかからないようにすることも可能です。
キーを使って開けられるタイプもあるので、万が一の時に鍵を開けられる状態にもできます。
玄関にキーレスを後付けする時の費用
玄関にキーレスを後付けする時の費用は2~10万円程度です。
サムターンに両面テープで後付けする場合は2~3万円、それ以外だと4~10万円くらいかかります。
両面テープで後付けするタイプはサムターン側しか必要ないので、比較的安く販売されていますが、それ以外は外側にも取り付ける必要があるので、本体価格が高くなりやすいです。
また、製品によっては業者に取り付けを依頼するものがあります。そうなると工賃が上乗せされるので、詳しくは鍵を買う時や業者に依頼する時に見積もりなどをもらいましょう。
玄関に後付けしたキーレスを安全に使うには
玄関にキーレスを後付けした後、トラブルに遭わないための安全な使い方について解説します。
予備の鍵を用意しておく
キーレスは電池切れを起こしたり、突然不具合が生じたりします。不具合が生じた時でも対応できるように予備の鍵を用意しておきましょう。
持ち歩くのはもちろん、信頼できる人に預けたり、家の絶対にバレない場所に鍵をかけて隠したりするなどの手段があります。
鍵穴が使えなくなる製品の場合は、壊れると業者に鍵を開けてもらわなくてはいけません。
電池交換は半年に1回行う
多くの製品は電池の寿命が半年~1年です。メーカーが想定している使用回数で寿命を表示しているため、実際に使っているとそれよりも早く電池が切れる可能性もあります。
なので、半年に1回くらいのペースで電池交換をしましょう。製品のほとんどに電池切れを知らせる機能があるので、それが表示されたらすぐに電池交換を行います。
電池が切れてしまうと締め出しに遭ってしまい、業者を呼ばなくてはいけなくなるので、こまめに電池交換をするようにしてください。
締め出し対策をしておく
オートロック機能があるので、締め出しの対策を講じる必要があります。例えば、ロックがかかるまでに数秒時間がかかるキーレスを後付けしたり、子どもと玄関で出かける準備をする時はオートロック機能をオフにしたりするなどの対策です。
キーを使えるなら、誰にもバレない場所にキーボックスなどに入れて隠しておくという方法もあります。ただ、見つかると空き巣に入られてしまうので、信頼できる人に預けておくのが無難です。