トイレのつまりを解消する方法について解説
普段通りトイレを使っていたのに、急に詰まってしまうことがあると思います。そんな時、なるべくお金をかけずに自分で解決できるのが理想ですよね。
今回はトイレつまりの解消方法を、つまりの症状ごとに解説します。また、業者の選び方や詰まってしまう原因、対策やよくある質問についても触れていますので、つまりを解消する際の参考にしてください。
目次
トイレつまりの症状一覧
トイレつまりの症状も原因によって様々あり、解決方法も異なります。
今起こっているトイレつまりはどのような症状なのか、どうやって解決するのかご確認ください。
トイレが詰まって流れず水位が増える
トイレの水を流してもまったく流れず、水位が増えるという症状です。便器や排水管で何かがつまっており、それが水の流れを阻害しているのが原因となっています。
トイレットペーパーや汚物が流れないので、汚い水が増えてしまい、トイレの衛生が良くありません。
また、流れるまでトイレが使えなくなってしまうのも問題なので、早めに解決しましょう。
便器の中の水位が上がった後、徐々に下がる
トイレの水を流した後、一旦水位が上昇し、10分後くらいに水位が下がるという症状です。便器や排水管の中で何かが詰まっていますが、水が少しだけ流れる隙間はあるという状態になっています。
放置しておくと完全に詰まってしまい、水が全く流れなくなってしまうので、早めにつまりを解消しましょう。
便器の中の水位が下がっていて異臭がする
トイレに溜まっている水(封水)が通常よりも低く、異臭がする場合は便器や排水管でつまりが発生しています。
排水管にトイレットペーパーが残っていると、排水管の下の方へ水が引っ張られていく『毛細管現象』が発生するのが原因です。排水管が狭くなれば毛細管現象が発生するため、排泄物などが詰まっていても水位が低くなります。
また、空気が抜けないと負圧がかかり、封水が流れて行ってしまうことも水位が下がる要因です。
封水には臭いの逆流を防ぐ効果がありますが、水位が低いので効果を発揮せず、排泄物も排水管にあるので異臭が発生します。
トイレの水の流れが悪い
トイレの水を流した時、水流が弱かったり、うまく流れて行かなかったりするという症状です。便器や排水管で少しつまりが発生しているか、トイレタンクが故障しているかが原因となります。
トイレタンクの部品や水位に問題なく、止水栓も開いている状態ならつまりが発生していて、トイレタンクの水位が低いなどがあればトイレタンクを修理が必要です。
水が流れるからといって放置しておくと、完全に詰まってしまうことにつながるので、早めに解決しておきましょう。
ゴポゴポなどの異音が発生する
トイレから「ゴポゴポ」といった水に空気を入れた時のような音がする場合は詰まっている可能性があります。
詰まっている箇所があると水が流れず溜まってしまいます。そうなると排水管内の空気が上に押し上げられ、水を動かしたり、空気が抜けたりして「ゴポゴポ」という音が出るのです。
なお、サイホン式のトイレだと流した時にゴポゴポという音がしますが、そのような仕組みなのでつまりではありません。
トイレつまりの原因となりやすいケース
トイレつまりの原因となりやすいケースは、
- 大量にものを流した
- 水に流れないものを流した
の2つが多いです。
原因によって解消方法が変わりますので、押さえておきましょう。
大量にものを流した
トイレットペーパーや排泄物を大量に流した時につまりが発生します。水で押し流れない量の異物が排水管を塞ぐように詰まる現象です。
この場合、異物を下に押し流せばつまりを解消することができます。それほど難しいトラブルではないので、自分で解決しやすいです。
水に溶けないものを流した
タオルやスマホ、ティッシュ、おむつ、残飯など水に溶けないものを流した時もトイレが詰まってしまいます。
水に溶けないので、押し流しても奥の方で詰まったままになります。解決するにはつまりの原因を直接取り除くしかありません。便器を外して取ったり、高圧洗浄で流したりして除去します。
なので、水に溶けないものを流した場合は、すっぽんなどを使わず、手で取るか、業者を呼ぶかしてください。
トイレつまりは自然に直る?
トイレつまりは汚いので、なるべく触れずに解決したい方もいらっしゃると思います。原因によっては自然に直ることもあるので、どうしても触れたくない方は直るまで待ちましょう。
自然に直るのは、トイレットペーパーや排泄物など水に溶けやすいものを詰まらせた場合です。時間が経てば水に溶け、つまりが徐々に解消されていきます。
ただし、つまり具合や量などによって自然に直らないこともありますので、できるだけ解消に向けた対策を行いましょう。
トイレつまりが自然に直る時間は?
トイレつまりが自然に直る時間は、軽い場合で30分~1時間、通常で2~3時間くらいです。詰まっているものの溶けやすさや量によって時間は変化します。
その間、トイレが使えなかったり、臭いが充満したりするので、自然に直る時間を早める解決方法などを行いましょう。
2~3時間以上経ってもつまりが解消されない場合は自然に直る前に悪影響が出るので、早めに解消するようにしてください。
トイレつまりを放置するのは危険
トイレつまりを放置し続けると自宅だけではなく、近隣にも悪影響を及ぼす可能性があります。
どのような危険性があるのか解説します。
トイレが使えなくなる
トイレが詰まっていると水を流すことができないので、そのトイレは使えません。汚物が溢れてくる危険性などがあります。
家にいるのに好きな時にトイレへ行けない、近くにトイレを使える場所もないのは不便ですので早めに解消しましょう。
衛生面や臭いで問題が起こる
トイレがつまり、排泄物がそのままになっていると菌が繁殖したり、臭いがトイレ内に残ってしまったりします。特に、嘔吐や下痢などで詰まってしまった場合、ノロウイルスなどの感染リスクもあるため、早めに解決した方が安全です。
つまりが解消した後もトイレは使い続けるのでなるべく衛生的にしておきましょう。
水漏れの可能性がある
トイレから水が溢れてしまい、水漏れが発生する可能性もあります。水漏れを放置していると、床が腐食するかもしれません。
また、集合住宅なら下の階まで水漏れが発生し、トラブルに発展する可能性もあるので、早めに解決した方が得策です。
近隣でもつまりや水漏れが発生する
マンションやアパートなどの集合住宅では、排水桝へつながる排水管が同じになっていることが多いです。そのため、排水管でつまりが発生すると、別の部屋でもつまりが発生してしまいます。
また、水が逆流したり、封水不足による異臭が発生したりする場合もあるので、近隣トラブルを避けるためにも早めに解決しましょう。
トイレつまりの解消方法
ここからはトイレつまりを解消する方法について解説します。
汚さを感じない方法から、道具を代用する方法、素早く解決する方法など様々ご紹介しますので、できるものから試してみてください。
なお、水に流れないものを流した場合はそれらを除去する必要があるので、押し流すなどの方法は行わないでください。
トイレつまりを解消する前の準備
トイレつまりを解消する作業へ入る前にやっておいた方が良い準備があります。
衛生面はもちろん、ケガなどを避けるためにぜひ行ってください。
止水栓を閉める
まずは止水栓をマイナスドライバーで閉めてください。右回転で閉まります。
止水栓を閉めておくことで、タンクから水が流れなくなり、作業中に水が溢れないようにできます。
タンクと繋がっている配管がタンクの横にあるので、そこの止水栓を閉めましょう。
ウォシュレットの電源を抜いておく
トイレつまり解消作業中、水が電気プラグに触れると感電や漏電の危険性があります。
なので、ウォシュレットの電源プラグは抜いておき、水がかからないようにしておきましょう。
ゴム手袋を着用し、周りを養生しておく
詰まってしまったトイレの水には大腸菌の細菌などがいるため、衛生面に配慮する必要があります。まずは手に細菌が付着しないよう、ゴム手袋をしましょう。絶縁効果もあるので、感電リスクも減らすことができます。
また、便器からあふれた水が床や壁に付着しないよう、新聞紙やビニール袋などで養生しておくのも効果的です。
トイレの水位を下げておく
便器から水が溢れそうな場合は、ペットボトルや灯油タンクなどを使って水を移動させて、便器の水位を下げておきましょう。
道具を使う作業の場合、入れただけでトイレの水が溢れてしまうので、ある程度減らしておいた方が作業しやすいです。
汚物に触れずにトイレつまりを解消する方法
まずは詰まってしまった原因に触らずにトイレつまりを解消する方法について解説します。
徐々につまりを解消するものなので、今すぐに直したい方は道具を使った方法を試してみてください。
お湯で溶けるのを早くする
お湯の熱でトイレットペーパーなどを溶けやすくし、つまりを解消する方法です。
1トイレの水をなるべく少なくしておきます。こうすることでお湯がつまりの原因に行きやすいです。
250度のお湯をバケツ1杯分くらい用意します。熱湯だと便器が割れてしまい、交換が必要になるので、必ず温度を下げた状態で行ってください。
3少し高い位置からお湯を排水口に向かって流します。水位が低くなったら再度お湯をトイレに流します。これを2~3回繰り返してください。
41時間ほど放置して、バケツの水をトイレに流し、つまりの状態を確認してください。詰まっている場合は再度行い、詰まっていなければ作業完了です。
重曹とクエン酸で溶けるのを早くする
重曹とクエン酸をトイレに入れてつまりを解消する方法です。
重曹とクエン酸が中和した時に出る炭酸ガスでつまりの元を動かしたり、汚れを洗浄したりすることでつまりを解消します。
クエン酸が無い場合は、お酢でも代用可能です。
1トイレの水位を下げるため、水をある程度減らしておきます。
2重曹50gくらい(計量カップで50ml)、クエン酸100g(計量カップで100ml)くらいをトイレの排水口に入れます。重曹、クエン酸の順で入れてください。
3トイレに50度くらいのお湯を入れ、1時間ほど放置します。
4水を少し高い位置からトイレに入れ、水が流れるか確認します。流れたら作業完了です。
中性洗剤で溶けるのを早くする
食器用の中性洗剤を使ってトイレつまりを解消する方法です。
食器用の中性洗剤は油や脂質、タンパク質を分解できる成分が入っているため、排泄物を分解してトイレつまりを解消する効果を発揮します。
また、中性なので有毒ガスを出しにくく、酸性とアルカリ性の両方の汚れにアプローチできるのもメリットです。
1トイレの水を抜き、水位を低くします。
2中性洗剤を100mlトイレの排水口に入れます。その後、50度くらいのお湯をゆっくり注ぎます。量は200~300mlくらいあれば大丈夫です。
330分ほどおき、バケツで水を流して、流れるか確認します。大丈夫なら作業完了です。
薬剤で溶けるのを早くする
サンポールなどの薬剤を使って、排泄物やトイレットペーパーが溶けるのを早くする方法です。尿石などがつまりの原因であった場合にも使えます。
トイレットペーパーや尿石は酸性に弱いので、酸性の薬剤を使いましょう。おすすめは『デオライトL』です。使用する際はゴーグルやマスク、手袋をし、換気した状態で他の薬剤などと混ぜないようにしてください。
なお、浄化槽を使っている方は中和させるために重曹を用意しておきましょう。
1トイレの水を取り、水位をなるべく低くしておきます。
2排水口周辺にデオライトLを250ml(産ポールなら20ml)程度流します。この時、薬剤が飛び散らないように注意してください。
315分くらいしたらバケツ1杯分の水を流し、つまりが解消されているか確認します。大丈夫なら大量の水で薬剤を流します。
4浄化槽を使っている場合は、重曹70gをバケツ1杯分に溶かし、トイレに流してください。
バケツで水を流して押し流す
バケツから水を流し、水の振動で詰まっているものを動かして解消する方法です。また、水圧をかけて異物を押し流す効果もあります。
便器に水を流すので、溢れそうな場合は水を減らしておきましょう。
1バケツに水を用意します。この時、なるべく高く持ち上げられるよう、少し軽めの水量にしておきます。
2なるべく高い位置からバケツの水をトイレに流します。一気に流すのではなく、ある程度の勢いのある水を継続的に流すくらいのイメージで行ってください。
道具を使って異物を押し流す方法
次は道具を使ってつまりの原因となっているものを押し流す方法をご紹介します。
即席で作れるものもあるので、お金をかけたくなかったり、道具を用意できなかったりする場合でも大丈夫です。
ラバーカップ(すっぽん)で押し流す
トイレつまりでよく使うラバーカップ(すっぽん)使って、異物を押し流す方法です。
ラバーカップには和式用、洋式用、その他の種類があり、適したものを使用しないと十分な効果を発揮しません。
底が広がった円形になっているのが和式・排水口用、先がすぼんだ円形になっているのが洋式用、つば付きのものがその他用となっています。排水口が広かったり、段差があったりするタイプにはその他用を使うのが良いです。
1トイレの水位を便器の上面から10cm以上開くくらいかつ、ラバーカップの先端が水に浸かるくらいの水量にします。多い場合は水を減らす、少ない場合はバケツで水を足してください。
2トイレ全体を覆えるくらいのビニールを用意し、中心部分にラバーカップの持ち手が出るくらいの穴を開けておきます。
3排水口の中心にラバーカップをセットし、押し引きを行います。押す時はゆっくり、引くときは勢いよく行ってください。つまりが取れると水が急に引いていきます。引いた後に水位が元の位置に戻ってくれば作業完了です。
真空式パイプクリーナーで押し流す
ラバーカップよりも力の強いアイテムが真空式パイプクリーナーです。
ラバーカップよりも扱いやすい上に強い効果を発揮するので、持っておいて損はありません。
1トイレの水位を便器の上面から10cm以上開くようにします。多い場合は水を減らし、少ない場合はバケツで水を足します。
2真空式パイプクリーナーのハンドルを下げた状態で排水口にセットし、ハンドルを押し引きします。
3水が引き、水位が元の位置に戻ったらつまり解消です。
ペットボトルを使って押し流す
ペットボトルを加工してラバーカップの代わりにする方法です。
手元に道具が無い時に使えるので、応急処置を行いたい方におすすめします。
1ペットボトル(1.5Lや2Lで柔らかい方が扱いやすいです)の底から2~3cmのところをカッターやハサミを使って切断します。
2カットした部分を排水口にセットし、ビニール袋で手を覆います。
3ペットボトルを押し込んだり、引いたりしてつまりを解消します。水が減るまで行いましょう。ある程度つまりが解消されたら、水を流し、大丈夫なら作業完了です。
タオルを使って押し流す
ビニール袋とタオルをラバーカップ代わりにして解決する方法です。
手を排水口辺りまで入れるので苦手な方には向いていないかもしれません。
1タオルの先端を縛り、ボール状にします。それをビニール袋の中に入れます。袋は二重にしておくと手が汚れにくくなります。
2タオルのボールになっている部分を掴み、排水口へ手を入れます。その後、タオルを排水口に押し付け、引くを繰り返します。なるべく小刻みに行うと良いです。
3水が引くなどしたら、流れるか確認して作業完了です。
ラップを使って水を押し流す
ラップを使って真空状態を作り、水圧などで異物を押し流す方法です。
水量が多すぎると水が溢れてしまうというリスクもあるので、注意してください。
1便座を上げ、便器にラップを巻き付けて真空状態を作ります。隙間がないようにしっかりと貼り付け、破れないように厚みを持たせてください。10枚以上は巻くようにしましょう。
2水を流します。そうするとラップが盛り上がってくるので、押さえつけてください。破れない程度の強さで押すようにしましょう。
3つまりが解消されたか確認し、作業完了です。ラップは床などに付かないように処分してください。
道具を使って異物を細かくする方法
水圧や水流で異物を分解、移動させる方法ではなく、直接異物にアプローチする方法をご紹介します。
汚物などが苦手な方には難しい作業になるので注意してください。
針金ハンガーで異物を除去する
針金ハンガーを便器の奥に入れ、異物を直接分解する方法です。
1針金ハンガーを直線に伸ばし、前端を輪にします。詰まっているものが硬い場合は先端を尖らせるなど用途に応じて変更しましょう。
2針金ハンガーを便器の奥へ入れます。無理のない範囲で入れるようにしてください。
3先端が異物に当たったら、針金ハンガーを小刻みに動かして分解します。
4分解できたら、水が流れるかを確認して、大丈夫なら作業完了です。
ワイヤーブラシで異物を除去する
トイレに詰まった異物を壊して除去する専用道具であるワイヤーブラシを使ってつまりを解消する方法です。
ワイヤーブラシは3,000~4,000円くらいで購入できます。
1ワイヤーブラシをトイレの排水口に入れ、異物に当たるまで伸ばします。当たったらネジを締めて固定します。
2ハンドルを回して異物を壊していきます。先端がらせん状になっているので、回転を加えることで力を発揮します。
3異物を分解し、水が引いたら水を流します。しっかりと流れたら作業完了です。
異物をトイレから取り出す方法
スマホやティッシュなど水に溶けないものを流してしまった時に行うつまり解消方法です。
便器の浅い所で詰まっている時に使える方法で、奥の方でつまりが発生している場合は業者に依頼をしましょう。
ビニール袋と手で異物を除去する
ビニール袋を腕に巻き付け、手で異物を取り除く方法です。
直接肌や洋服が水に触れると衛生的に良くないので、しっかりとビニール袋を巻き付けるようにしてください。
1長めにビニール袋を腕に巻き、水が入らないように輪ゴムなどで止めておきます。袋は二重に、輪ゴムはうっ血しない程度にしてください。
2便器の排水口に手を入れて、異物を取り出します。手が抜けなくなると危険なので、無理に奥まで入れようとしないでください。
トイレつまりでやってはいけない解消方法
トイレつまりが発生した時にやってはいけない解消方法があります。
事態を悪化させないためにも、無理はしないようにしましょう。
詰まった状態で何度も水を流す
トイレが詰まった状態で何度も水を流すのは危険です。流れないところに水を入れてしまうと、水位が増えて、便器から水が溢れてしまいます。
水流でつまりの原因を押し流すよりも、薬剤やラバーカップなどを使った方が水を溢れさせずに解決できるので、そちらを優先して行いましょう。
異物を無理やり押し込む
トイレが詰まった原因となる異物を無理やり押し込むのはNGです。トイレットペーパーや排泄物なら分解されますが、ティッシュやおむつなど水に溶けないものを押しこんでも、排水管の中で詰まるだけなので効果はありません。
無理に押し込むと、便器の取り外しで解決できたものが、排水管の取り外しにまで発展してしまう可能性もあります。
水に溶けないものを流した覚えがある方は、押し流すのはなく、業者に取ってもらう方向で考えましょう。
プロ向けの工具や薬剤を知識のないまま使う
トイレつまりを解消するために水道修理業者などが使う工具や薬剤を、知識のないまま使用するのもNGです。
ローポンプの使用や高圧洗浄などは間違ってしまうと、排水管の抜け落ちや破損につながる可能性があります。
薬剤も使い方を間違えると、有毒ガスが発生して命に関わる可能性もあるので、プロ向けの者はなるべく使わないようにしましょう。
トイレつまりが解消されなければ業者に依頼しよう
頑張ってトイレつまり解消方法を試してみたけれど一向に解決しない、水に溶けないものを流してしまったなどの場合は業者に依頼をして直してもらいましょう。
専門的な工具や知識がないと安全に解決することができないことが多いので、無理だと思ったら早めに依頼するようにしてください。
業者がトイレつまりを解決する方法
業者にトイレつまりの解消を依頼すると、どのような作業を行ってくれるのでしょうか?
見積もりの時に話が分かりやすくなるので、覚えておくと良いです。
ローポンプで異物を押し出す
真空式パイプクリーナーよりも強い力を持つのがローポンプです。ラバーカップの何倍もの力を持っているので、効率よくトイレつまりを解決することができます。
ローポンプが有効なのはトイレットペーパーや排泄物が詰まっている時です。力技で異物を押し出すので、水に溶けやすいものでないと効果をあまり発揮しません。
便器を外さなくても使用できるので、費用や手間がそこまでかからない作業です。
トーラーで異物を壊す
先端を回転させることで異物を壊すことのできるトーラー。ワイヤーブラシの業務用だと思ってもらえると分かりやすいです。
長さがあるので奥底まで届きますし、先端のバリエーションも豊富なので、様々なつまりの原因にも対処できます。
トーラーを使用する時は便器を外すことがほとんどなので、少し料金が高くなりやすいです。
高圧洗浄で配管をきれいにする
油汚れや尿石などが原因でトイレが詰まってしまった場合、高圧洗浄で異物を取り除く方法があります。
ローポンプで押し流せないものや、トーラーで壊すのが難しいものは高圧洗浄で取り除くことが多いです。
便器の中はもちろん、配管や排水桝といった様々なところに使用できるので、様々な症状のトイレつまりを解決してくれます。高圧洗浄も便器を外して行うことがほとんどです。
便器の着脱で異物を除去する
水に溶けないものを流してしまった場合、押し込んだり壊したりするのではなく、便器や配管から除去してあげる必要があります。
その時に使う方法が便器の着脱です。異物のほとんどが便器と排水管の接続部分辺りにあるので、便器を外して異物を除去します。
自分で便器を取り外すこともできますが、専門的な知識や手間、元に戻す難易度などもあるので、業者に任せた方が安心です。
トイレがつまってしまう原因
トイレが詰まってしまう原因は大量にものを流すか、水に溶けないものを流すかの2つだと先ほどご紹介しました。
ここからはどのようなものが水に溶けないのか、構造的にどこでつまりが発生しやすいのかを解説します。
水に溶けないものを流す
水に溶けないものを流すと、トイレや配管のどこかに引っかかり、そこへトイレットペーパーなどが堆積してつまりが発生してしまいます。
一般的にトイレに流してしまうのが、ティッシュや猫砂、食べ残し、嘔吐物などです。少量なら詰まらずに流れていきますが、それでもトイレや配管の状況によってはつまりを発生させてしまいます。
おもちゃとおむつ、スマホなど身に付けていたり、子どもが使ったりするものも誤ってトイレに流しやすいです。これが詰まった場合、配管に引っかかってしまうため、高確率でつまりが発生します。すぐにトイレや配管から除去するようにしてください。
排水管にこびりついてしまうものを流す
トイレや排水管にこびりつくことで幅を狭めてしまい、トイレットペーパーなどの流れを悪くすることでつまりが発生してしまいます。
特に、油分の多い食材をトイレに流してしまうと、温度が低くなったせいで油が固まり、排水管などにこびりつきやすいです。
また、尿石も排水管にこびりついてしまいます。便器にできた尿石が排水管へ流れ、それが蓄積して壁を作り、トイレットペーパーなどが引っかかってつまりを発生させます。こまめにトイレを掃除すること、しっかりとした水量で流すことを意識してトイレを使いましょう。
どこでトイレつまりが起こりやすいのか
トイレつまりが起こりやすい場所は、配管が曲がっている所です。
便器の排水路は、一旦上がってから下に行き、排水管につながるようになっています。上がる時は水流の勢いがないといけません。また、上がるところと下がるところの配管が曲がっているので、異物が引っかかりやすくなっています。
また、排水管も進路を変えるために曲がっているため、排水管の手前側でつまりが起こりやすいです。リモデル便器などを使うと、曲がっている箇所が多くなるので、排水管でのつまりが比較的起こりやすくなります。
水量や水流によってトイレつまりが起こる
最近では節水型トイレが多くなっています。また、節水するためにトイレタンクの中にペットボトルを入れていたり、小で流したりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
先ほども述べたように、排水路の曲がっているところは水の勢いで流すため、少ない量の水だと流れずに滞留したり、詰まったりしてしまいます。また、尿が少量の水で流しきれず、便器や排水管に残ってしまい、尿石ができる可能性が高いです。
『水に流せる○○』というトイレクリーナーなどは、すぐに溶ける性質ではないため、少ない水で流すとつまりの原因となります。
トイレつまりを起こさないための対策
今後、トイレつまりを起こさないために、どのような対策を行えばよいのでしょうか?
一度にたくさんの量を流さない
大量のトイレットペーパーや排泄物などを一度に流すとつまりやすいので、少量ずつ分けて流すようにしましょう。
排泄物が多いと思ったら一度流し、その後トイレットペーパーを流すなどすればつまりが起こりにくいです。
トイレットペーパーも少ない量にしたいので、ウォシュレットを活用したり、使いすぎたと思ったら流したりして、つまり防止に取り組みましょう。
水に溶けないものを置かない、身に付けない
スマホやおもちゃなどを落とさないようにすれば、トイレつまりが起こる確率を下げることができます。
なので、トイレに行く際は上着のポケットなどからモノが落ちないよう工夫をしましょう。例えば、ボタンやチャックを閉めたり、ズボンのポケットに移動したりする方法があります。
また、トイレの芳香剤などはなるべく便器から遠ざけておくことで、不意に落下しても便器に入らなくなり、トイレつまりを避けることが可能です。
無理に節水対策を行なわず、大で流す
少ない水量で流すと、水流が弱くなってしまい、トイレットペーパーなどを流しきることができません。また、尿のみであっても、水量が少ないと全て流しきることができず、尿石の原因になることもあります。
節水型のトイレでない限り、多くの水量で流しきるようにしましょう。なるべく大で流すようにするとつまりが起こりにくいです。
また、ペットボトルをトイレタンクの中に入れる節水もするよりも、大小のレバーで調整した方がつまりにくくなります。
トイレットペーパーはシングルで
トイレットペーパーはダブルよりもシングルの方が水に溶けやすいので、詰まらせたくない方はシングルを使いましょう。
とある番組で、シングルよりもダブルの方が1回あたりの使う量が多いという調査結果が出ています。ダブルはつい使いすぎてしまって量が多くなり、つまりが発生してしまうということもあるので、なるべくシングルを使った方がつまり予防には良いです。
トイレ掃除はこまめに
尿石が溜まることもトイレが詰まる原因の1つです。便器にできた尿石が排水管へ流れ付着し、それが蓄積されてトイレが詰まってしまいます。なので、便器で尿石を作らず、排水管へ流さないことが予防策です。
尿石を作らないためにはトイレ掃除をこまめに行いましょう。便器についた尿を拭き取ったり、便器の中をきれいに磨いたりすることで尿石ができるのを防ぐことができます。
トイレ掃除の際、『流せる○○』は1枚ずつ、大で流すようにしてください。そうでないと、便器や配管で詰まってしまう可能性があります。
トイレつまりを解消してくれる業者の選び方
トイレつまりを自分で解消できなかった場合、業者を呼んで修理してもらうことになります。しかし、最近では高額請求を行う悪徳業者もいるので、しっかりと見極めて依頼することが必要です。
ここからは、どのように業者を選べば失敗しにくいのか解説します。
営業時間や営業エリアを確認する
深夜や早朝、土日祝日だと休みの水道修理業者もいるので、トイレつまりが発生した日時によって依頼できる業者が限られます。まずは営業しているかどうか確認してください。
その後、営業時間の次は営業エリアを確認します。良さそうな水道修理屋さんが見つかっても、あなたのご自宅が営業エリア外になっていたら依頼できません。
また、営業所からの距離によって出張料が高くなることもあります。依頼できるエリアかどうか、依頼した時の出張料などを確認してください。
トイレつまり解消にかかる料金やキャンセル料などを確認する
ホームページや電話などでトイレつまり解消にかかる料金やキャンセル料、深夜料金などについて確認してください。
インターネット広告で出てくるサイトの多くが、最低料金のみを記載しています。トイレつまりは状況によって解消にかかる料金が異なるので、どの作業でどれくらいかかるのか聞いておきましょう。
現地で見ないと詳細が分からないので、実際に来てもらうのが良いです。ただ、見積もりだけだとキャンセル料がかかるという業者もいるので、電話の時点でキャンセル料について聞いておいてください。
見積もりをもらってから作業を依頼する
業者が来てすぐに作業を行う場合は一旦やめさせ、見積もりがいくらになるのか確認をしましょう。その料金に納得したら作業を依頼してください。
明らかに高い料金を提示されたり、なぜこの作業が必要なのかを明確に説明できなかったりした場合はキャンセルして別の業者に依頼した方が良いです。
また、見積もり後に追加作業を行い、最終的な料金を高くしようとする業者もいます。見積もりの時点で追加作業や料金について聞き、それ以上値段は高くならないのかなど納得できるまで質問しましょう。