引き戸に鍵を後付けする方法について解説
玄関や室内などで使用される引き戸。その引き戸に鍵を後付けする方法をご紹介します。
鍵を選ぶところから取り付けるところまでの一連や、穴開け不要と取り付けられる鍵のご紹介まで行いますので、参考になれば幸いです。
目次
引き戸に鍵を後付けする流れ
引き戸に鍵を後付けする流れとしては、
- ①取り付ける場所と鍵を選ぶ
- ②鍵を購入する
- ③後付け作業を行う
となります。
業者に依頼する場合、②と③の作業は行わなくてもよいです。
もし、作業が難しいと感じた場合は、業者を使うと楽で確実に後付けできます。
引き戸の鍵の選び方
引き戸の鍵を選ぶ時は
- 引き戸の種類から選ぶ
- 鍵をどこから操作するのかで選ぶ
- 後付けする方法から選ぶ
の3つから考えるのが良いです。
引き戸の種類から選ぶ
引き戸の種類によって後付けできる鍵の種類や場所、個数が変わります。
当てはまる引き戸の種類をご確認ください。
片引き戸
1枚の引き戸が片方のみに開くタイプです。室内はもちろん、玄関などでも使われます。
片引き戸の場合は、戸先錠を取り付けましょう。ドアと壁の間に取り付ける鍵です。
トイレやお風呂などの場合は、人がいるかどうか分かる表示付きのものを選ぶことをおすすめします。
引き違い戸
2つの違うレールにドアが2枚あるタイプの引き戸です。玄関でよく使われています。
引き違い戸の場合は戸先錠か引き違い錠を使いましょう。
扉の片方を突っ張り棒などでロックしていれば戸先錠は1つ、ロックしていなければ2つ必要です。両方のドアの端にそれぞれ1つずつ付けることになります。
引き違い錠の場合は、ドアとドアが重なる部分に1つ後付けすれば大丈夫です。
両開き戸
同じレールに2枚のドアがあるタイプの引き戸です。クローゼットなどで使われています。
両開き戸の場合は、戸先錠を使いましょう。ドアとドアが重なる部分に取り付けると、2つのドアが動かなくなります。
ふすま
ふすまに鍵を後付けする場合は、両面テープで取り付けられるタイプの鍵を選びましょう。
ふすまに穴を開けてネジで固定するのは難しいので、両面テープで取り付けられるタイプを選んで後付けするのが確実です。
他にも消しゴムや突っ張り棒など鍵の代替になるものも活用することができます。
鍵をどこから操作するのかで選ぶ
鍵を内側から操作するのか、外側から操作するのか、両面から操作するのかによって選ぶ鍵が異なります。
片方のみから操作する場合は、ストッパーになるような鍵を取り付ければ大丈夫です。両面から操作する場合は、鍵穴とサムターンが付いたしっかりとした鍵を後付けする必要があります。
引き戸に鍵を後付けする方法から選ぶ
どうやって鍵を後付けするのも選ぶ要素の1つです。賃貸の場合、ドアに穴を開けるのは基本的にNGなので、穴開け不要の鍵を選びましょう。
持ち家の場合は穴を開けても大丈夫なので、しっかりとした鍵を後付けしたり、ネジで固定するタイプの鍵を後付けしたりすることができます。
穴を開ける作業が多いほど手間や時間などがかかるので、簡単な鍵を後付けするという考えもありです。
引き戸に後付けできるおすすめの鍵
どの鍵を選べばよいのか分からない方へ、引き戸に後付けできるおすすめの鍵をご紹介します。
鍵の後付け方法ごとにご紹介しますので、後付けしたいものを見てみてください。
引き戸に穴開け不要で後付けできる鍵
穴開け不要で引き戸に後付けできるおすすめの鍵は、ノムラテック『鍵付スライドロック』です。
ストッパーとなる部分をスライドさせることでロックを操作できます。ストッパーには鍵穴が付いているので、キーを操作しない限り動かすことはできません。
スライドさせるためのプレートは両面テープで取り付けるため、賃貸でも使用可能です。
ただ、外そうと思えば簡単に外せてしまうので、室内の簡易的なロックとして使いましょう。
引き戸に簡易的に後付けできる鍵
簡易的に後付けできる鍵でおすすめなのが『インサイドロック』です。ビスで固定するので、簡単には取れないようになっています。
ロックを解除するにはキーが必要になるので、外部からの侵入も防ぐことが可能です。取り付け方次第で内側にも外側にも、片引き戸や引き違い戸にも使えます。
引き戸の両面から操作できる鍵
1つの鍵で内側外側両面から操作できるようにしたい場合は、アルファ『面付本締錠』がおすすめです。
鍵穴とサムターンが付いているので両面からロックの操作ができます。デッドボルトが鎌になっているので、片引き戸でも両開き戸でも引き違い戸でも使用可能です。
後付けする際は、ドアに穴を開けて取り付ける必要があります。
引き戸に後付けできるスマートロック
スマホや暗証番号、ICカードなどでロックを解除できるタイプの鍵です。引き戸に後付けする場合は『POPscan HOOK 3』をおすすめします。
暗証番号はもちろん、指紋認証でも解錠することができるので防犯性が高いです。
また、オートロック機能や不正解錠警報などもあるので、空き巣などに遭う確率も減らすことができます。
後付けする際は鍵穴程度の穴を開けることが必要です。
引き戸に後付けできる鍵を購入する方法
取り付ける場所と鍵が決まったら購入に入ります。ただ、何も見ずに購入してしまうと失敗する可能性があります。
購入する前の確認事項や購入方法を解説しますので、購入する前にチェックしましょう。
引き戸ドアのサイズを測る
ドアのサイズによって後付けできる鍵が変わります。まずはドアの厚みから測りましょう。ほとんどの場合、ドアの厚みが合っていれば後付けできます。
他には、ストライクの取り付け位置、鍵の寸法などを測り、ドアノブなどと干渉しないかなどを確かめてください。
引き戸の鍵を購入する場所を決める
後付けする鍵をどこで購入するかも決めておきましょう。ホームセンターや金物屋さんへ行くと売っていることが多いです。営業時間内であればすぐに鍵を手に入れることができますが、在庫が無いなどのトラブルが起こるかもしれません。
インターネットなら在庫や取り扱っている種類も豊富ですが、相談しながら購入することができないので、サイズなどを間違えないようにしっかりと確認しましょう。
DIYで引き戸に鍵を後付けする方法
ここからは自分で引き戸に鍵を後付けする方法を解説します。
- 両面テープで後付けする鍵
- 簡易的に後付けする鍵
- 掛け金と南京錠を使う
- 両面から操作できる鍵
- 引き違い錠
の5つをご紹介しますので、気になるものがあればぜひ見てみてください。
両面テープで後付けする鍵
両面テープで後付けするタイプの鍵の場合、ロックする部分の位置に注意して取り付けてください。
鍵を後付けしたい面に対し、ドアが壁よりも手前にある場合はロック部分をドアに向けて壁に後付けします。
鍵を後付けしたい面に対し、ドアが壁よりも奥にある場合はロック部分を壁に向けてドアに後付けします。
あとは、子どもの手が届かないように高めに付けるなど、使う目的によって位置を変更しましょう。
簡易的に後付けする鍵
ネジなどで固定するタイプの鍵です。今回は『インサイドロック』を使います。
1鍵本体とストライクを取り付ける位置を決めます。鍵本体は壁に、ストライクはドアに取り付けます。デッドボルトがドアに対して垂直になる位置にしてください。
2取り付ける位置が決まったら、ネジの位置と枠の印をドアや壁に書きます。
3ネジの下穴を開けます。
4鍵とストライクを取り付け、ネジで固定します。動作確認をして作業完了です。
室内側か室外側か、どっちに取り付けたいのか考えた上で取り付け作業を行ってください。
掛け金と南京錠を使って引き戸に鍵を後付けする
掛け金と南京錠を使って、引き戸に鍵を後付けする方法です。ネジで穴を開けるので、賃貸には向いていません。
1掛け金を取り付ける場所を決め、印をつけます。
2印をつけた場所にキリなどで穴を少し開けておきます。
3掛金を取り付け、ネジで固定します。
4動作確認をして大丈夫なら南京錠を付けて作業完了です。
引き戸の両面から操作できる鍵
室内側・室外側両方からロックを操作できる鍵を後付けする方法です。アルファ『面付本締錠』を使います。
1寸法を測り、鍵を取り付ける位置を決め、印をつけます。
2印をつけた通りに穴を開けます。
3鍵を室内側から取り付け、ネジで固定します。
4ストライクを取り付け、動作確認をしたら作業完了です。
引き違い錠
引き違い戸の真ん中に取り付けることができる引き違い錠です。後付けの難易度は非常に高いので、業者に依頼するのが無難です。
1引き戸が閉まっている状態で寸法通りに印をつけます。
2印の通りにドリルとヤスリを使って穴を開けます。
3室外側の部品、室内側の部品の順に取り付けます。この時は仮止めにします。
4鍵を操作した時にしっかりとかかる位置を確認し、そこでネジの本締めを行います。動作確認をして作業完了です。
引き戸の鍵を後付けするのにかかる費用
自分で引き戸に鍵を後付けする費用は、1,000円~10,000円くらいです。掛け金と南京錠を使った場合は1,000円くらいで後付けができます。簡易的な鍵や両面から操作できる鍵は3,000円くらいで購入できます。引き違い錠は10,000円くらいと他の鍵よりも少し高いです。
業者に依頼すると追加で10,000~50,000円以上かかることもあります。ドアに穴を開けて鍵を取り付けるのは手間と技術がかかるので、これくらいの料金がかかります。引き違い錠だと穴を開けるだけでなく、取り付けるのも難しいので高くなりやすいです。
ふすまにロックをかける方法
ふすまに鍵を取り付けるのは難しいので、ロックをかける方法をご紹介します。
やり方次第では開けられなくすることもできるので、ぜひ試してみてください。
突っ張り棒を使う
突っ張り棒を使えば、ふすまをロックすることができます。壁よりもふすまが手前にあることが条件で、それ以外だと効果を発揮しません。
主に、突っ張り棒を取り付けられる側にいる人がそこに入られないようにするために使います。
消しゴムを使う
ふすまの上のレールに消しゴムを入れてロックする方法です。1つ付ければ特定の方向に動かなくなり、2つ付ければ完全に開けることができなくなります。
これもドアが壁よりも手前にあることが条件です。それ以外だと消しゴムを外されてしまいます。
穴開け不要の補助鍵を付ける
両面テープで取り付けるタイプの補助鍵でロックする方法です。ロックをかけたい側に補助鍵を取り付け、ふすまが動かないようにします。
ふすまが引き違いの場合、一方の戸を消しゴムなどでロックし開かなくすれば、補助鍵を外さなければ開けられない状態を作ることが可能です。
レールの大きさによっては、窓のレールに取り付ける補助鍵も使うことができます。
穴を開けて鍵を後付けする
ふすまや壁に穴を開けて鍵を後付けする方法です。枠の強度などの問題から両面から操作できる鍵は取り付けられません。
後付けするとしたら掛け金を使うか、『インサイドロック』のような簡易的な補助鍵を使うになります。
後付け方法は引き戸と一緒ですが、位置によっては取り付けられないこともあるので、事前に距離や強度を確認しておきましょう。